花を活けるためだけでなく、オブジェとしてお楽しみ頂く方も増えてきたフラワーベース。

当店で「イッタラ アルヴァ・アアルト」のベースの取り扱いをはじめましたが、
花だけを魅了するだけのアイテムではないことを再度認識しています。

作り手のストーリー性や、ガラス製品ならではの光までデザインするユニークな形状たちは、
視覚からだけでなく、心からときめくことがあります。

カジュアルながらもモダンな雰囲気がまとうフラワーベースをご紹介したいと思います。

フィンランドを代表する建築家でもあるデザイン界の巨匠アルヴァ・アアルトが1936年に発表し、
翌年のパリ万博に出品したアルヴァ・アアルトのベース。

ユニークな曲線が表現する唯一無二なフォルムは、フィンランドの自然を表現していると言われています。
イッタラの工房で手吹きで制作されており、熟練の職人が数人がかりで作る、手の込んだ手工芸品です。

流れるような有機的なフォルムは、光が当たることでさらに存在感を増し、手吹きならではのガラスの揺らぎは、光を受けて影までも美しく演出します。

存在感に圧倒されるのですが、たった一輪だけ活けても十分に美しく、空間作りの発見と学びのある作品でもあります。

ストンとした直線的なデザイン、控えめなカラーバリエーションからも伺える、さり気ない存在感。

デンマーク生まれのホルムガードのガラスベースはインテリアの系統を選ばす、自然とリビングやキッチンに溶け込み、さまざまな草花の良さを引き立てます。

ベースの口が細く安定感のあるデザインの為、小さい12cmは一輪を活けるだけで素敵な雰囲気に。
背の高い24cmは、長さのある花や大振りな枝ものとも相性よし。

暮らしにそっと溶け込むフローラの安定さと安心感は花屋さんで気兼ねなく花を選ぶことができ、自然と暮らしに彩りを添えてくれます。

3つのカラー、3つのデザイン、2つのサイズから複数選び、ランダムで並べることでも空間にリズムが生まれる楽しさも◎

1925年にデンマークにて設立されたホルムガード社。
ラテン語で「はじまり」を意味するプリムラはホルムガードで初めてデザイナーとして働いたヤコブ・E・バングがデザイン。

数々の美しいガラス製品を生み出し続け、デンマーク王室御用達ブランドに選ばれたホルムガードのデザイナーのストーリー性を印象付ける、機能的で美しいベースです。

形状は2つのデザインをご用意。

口元と胴回りが丸い作りの正円タイプは口元も正円なので、生ける植物がボリュームがある場合に便利。
平べったいオーバルな楕円タイプは奥ゆきが浅いので、棚など幅に余裕がない場所にも置くことができます。

側面の縦ストライプのパターンは光の揺らぎや影を優雅に演出してくれます。

陶器をダイレクトに感じたい方にはデンマークを代表する陶器ブランド「Kahler（ケーラー）」が生み出すハンマースホイがオススメ。

このシリーズはケーラーに長く携わったSvend Hammershoi (スベン・ハンマースホイ)の作品よりインスプレーションを受け生まれたもの。
彼の作品たちに多く施されていた細やかなラインが、現代デザインとして落とし込まれており、そこへ流れる釉薬の表情はそれぞれに個性があり、最大の魅力ともいえます。

サイズのバリエーションが豊富ですが、大きなサイズは重量感が心地よく、その存在感を放ち、芸術性の高さを物語ります。
あたらしく仲間入りしたクリアは光が入るとフェミニンな印象。

ハンマースホイとはまた違う魅力を持つのがオマジオ。
陶器のベースならではの安定感はありつつ、キャッチ―でアイコニックなデザイン。

熟練の職人によって一つ一つ手描きされている、オマジオの特徴である大胆なボーダー柄は空間にメリハリを生み、見慣れたお部屋に新しい発見を与えてくれます。

筆圧による濃淡や線の揺らぎは個性的でありながら、人の手で作られるいるという温かみがあります。
そこに、花を愛でるやさしい気持ちを育ててくれます。